この季節、遠目に赤い花かと思われるような、沢山の実を付けた木はピラカンサである。 ピラカンサは、トキワサンザシ、ヒマラヤトキワサンザシ、タチバナモドキの総称で、最もよく見られる赤い実はトキワサンザシであり、ヒマラヤトキワサンザシは更に赤い。これに対して朱色から橙色の実を付けるものは「タチバナモドキ」と呼ばれる。 タチバナモドキは、ホソバトキワサンザシとも云われ、葉が細い。中国の原産で、明治になってから渡来した。5−6月に白い小さな(5-8mm)の花を一杯に付けるが、秋から冬の実の方がずっとよく目立つ。拡大すると、まるで柿のように見える橙黄色の実は、直径8mm程度で多数がかたまって付く。木の方は高さが3m以下で常緑である。トゲがあり密に生えるので、垣根によく用いられる 学名はPyracantha angustifoliaでバラ科トキワサンザシ属である。 |