アツモリソウ−敦盛草 (2008.6.1、北大植物園)
 Cypripedium macranthum var. speciosum


 山ではまだ写したことがないが、北大植物園の中にある高山植物園で初めてアツモリソウにお目にかかった。形も色も実に印象的である。山でこの花に出会ったらきっと感動するだろうと思った。4-5cmはある大きな袋状の唇弁を3枚の花弁が抱えるように包み込んでいる。この袋状の唇弁を平家物語の平敦盛が背負った母衣(背後からの矢を防ぐ武具)に見立てて敦盛草と名付けられている。 同じような形をしたやや小型の花にクマガイソウがある。こちらは、源氏の武将、熊谷直実からその名を取っている。
 花期は5−7月となっており、中部地方以北の山地の草原に生えるとある。是非一度、野生種を見てみたいものである。
 白い花を付けるアツモリソウは礼文島の特産種でレブンアツモリソウと呼ばれる。盗掘のため絶滅したとみられていたが、今は地元の方たちの努力で今は美しい花が見られる。
 学名はCypripedium macranthum var. speciosumで、ラン科アツモリソウ属の多年草である。中部地方以北の本州と北海道の山地に生育する。

北大植物園内の高山植物園にあったアツモリソウ





草花のリストへ戻る