徳川軍と秀吉軍の戦いで有名な長久手の古戦場の近くに豊田理研がある。新分野の開拓や人材育成を目指して、トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎が創設してから80年になる。いつも巨樹に関心を持って下さる西川先生や大学同窓の玉尾さんがここで活躍しておられる。 豊田理研での雑談会に呼んで頂いた折りに、「木々の移ろい」の話をしたら、フェローの伊藤先生がとても関心を持って下さり、その後、薄墨桜、石徹白の大杉、浄安杉を訪問され、以下のような素晴らしい写真を送って下さった。私が前回訪問してからほぼ25年が経っている。 国指定の特別天然記念物となっている巨樹は、縄文杉、蒲生の大楠、加茂の大クス、東根の大ケヤキ、宝生院のシンパクなどがあるが、石徹白の大杉もその一つである。1998年に見に行った時もこの「特別天然記念物」の名前に惹かれていったが、感動して帰ってきたのを憶えている。この杉は、目通り幹周14m、樹高24m、樹齢1800年と推定されている。伊藤先生は次のような感想を述べて居られる。「大杉は手前から見ると結構,痛んでいましたが,裏から見ると半分はまだまだ元気そうでした。近くには第二,第三の大杉の候補になるような大木があり,500年後にはさらに巨木の森になるのではないか,それまで日本が残っていればよいなと感じた次第です。」 岐阜県と福井県の県境にある奥深い石徹白に行くのは、なかなか大変であるが、その価値はある。交通は 以前のページに詳しい。上在所行きのバスは今も白鳥交通が運転しており、日に3本ある。 |