マロニエの名で知られ、並木や公園樹としてヨーロッパで重宝されているのは、セイヨウトチノキである。2002年のトチの花は、リヨンのベルクール広場で見た。巨木に一面に咲く大型の搭状の花は圧巻であった。下の写真は、主としてリヨンで撮ったものである。10月のスペインでは、黄葉しかかったマロニエに沢山の実が付いていた。セイヨウトチノキの刮ハには写真のように一面に棘があるが、日本のトチノキの実にはない。最近は日本でもあちこちにセイヨウトチノキが植えられていて区別が付きにくいが、刮ハを見ると区別できる。刮ハは三裂して三個の種子をはじき出す。 学名はAesculus hippocastanumで、トチノキ科トチノキ属である。 hippocastanumは、この木の英名Horse-chestnutをラテン語で読み替えたもの。ギリシャ、ブルガリア地方の原産。 |