タマガサノキ (2001.7.6)
 Cephalanthus occidentalis


 アレッ、もうタニワタリノキが咲いている、と思ってよく見ると、幹に取り付けたタグには「アメリカタニワタリノキ」とあった。ふつうのタニワタリノキは8-10月に花を付けるが、この木は7-8月が花期のようだ。
 この木はタグどおりに「アメリカタニワタリノキ」と紹介していたが、和学名は、「タマガサノキ」であると、黒岩さんからご指摘を頂いた。全くその通りで、遅ればせながら訂正した。タニワタリノキ、シマタニワタリノキ、タマガサノキはいずれも球状の美しい集合花を持ち、区別が難しいが、タマガサノキのみが落葉樹である。もう一つの特徴は、集合花の中の小さな花の花冠が4裂していることである。他の2つでは花冠は5裂する。葉は全縁で対生する。
 頭状花が放射状に長く出て綺麗な球形になっている姿が美しい。全く種類は違うが、ウコギ科のハリギリヤツデなども放射状の花序を持つ。タマガサノキはタニワタリノキと同じアカネ科の木である。ハクチョウゲやコンロンカ、コーヒーの木などもアカネ科に属している。
 学名はCephalanthus occidentalisで、アカネ科ケファランツス属の落葉低木である。アメリカ原産でアメリカに広く分布する。

球状の集合花の、長く突き出る雌しべが綺麗である(京大農学部植物園)



小さな1つ1つの花の花冠は4裂している



タマガサノキの葉と幹




低木の全体像


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