久しぶりに沖縄でゆっくりされている中島さんから花の便りである。この時期に木の花の便りが聞けるのは、さすが沖縄だ。最初は「島伊豆千両」。イズセンリョウが茨城県以南の本州を中心に分布するのに対して、シマイズセンリョウは九州南部と沖縄・台湾・インドシナ方面に分布が拡がる。 3月頃に、葉腋から数cmの総状花序を出して、白い小さな3mmほどの花を沢山付ける。短い釣鐘状であるが、先端が大きく5裂するので、釣鐘が目立たない。イズセンリョウでは先端の開きが小さく、いかにも釣り鐘の形に見える。葉は互生で縁には波状の荒い鋸歯がある。花の後は4mmほどの、花より大きい球形の実が出来る。 学名はMaesa teneraで、ヤブコウジ科イズセンリョウ属の常緑低木である。teneraは優しい(tender)、デリケートなの意。 |