オオバイヌビワ−大葉犬枇杷 (2003.10.20、中島Moeさん)
 Ficus septica Brumann fil


 亜熱帯や熱帯地方には、クワ科イチジク属の木が多い。ガジュマル、アコウを代表として、イヌビワ、ホソバイヌビワ、ハマイヌビワ、ギランイヌビワ、そして、今回中島さんが送って下さった「オオバイヌビワ」等がある。その他、インドゴムノキ、イタビカズラ、オオイタビなども同じ仲間である。イチジクをもぐときに白い樹液が出るのを見たことのある人は多い筈だが、この白い樹液をゴムと結びつけて考える人は少ないであろう。
 オオバイヌビワは沖縄地方に広く分布する木で、その実は、沖縄に住むオリイオオコウモリなどが好んで食べ、種があちこちに運ばれる。また、多くのイヌビワと同じように、イヌビワコバチと共生していて、コバチは雄花の花嚢の中で育つ。この共生については「イヌビワ」の最下段に詳しく書いてある。
 オオバイヌビワの葉は、イヌビワと酷似しているが、名の通り大きく、写真で見るように葉脈の走り方もダイナミックである。オオバイヌビワは、実の方に特徴があって、単に小さい球形ではなく、表面が波打っていて、カボチャを小さくしたような形である。また、表面に粉を塗したように白いブツブツが沢山付いている。4-5月に花嚢が付き始め、秋には赤く色づく。
 学名はFicus septica Brumann filで、クワ科イチジク属である。





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