ムクロジ(無患子)−花と実 (2002.6.29)
 Sapindus mukorossi


 しとしと降る雨の中、理学部植物園の池のはたを散策した。雨に濡れて美しい半化粧の葉を眺めながら歩いていると、道が黄色に染まっているのに気付いた。おやっと辺りを見回している間にも、肩に次々と黄色い花が降り注ぐ。ずーっと上の方を眺めると、アワブキかタラノキのような円錐花序が梢に付いている。そこからパラパラとまるで雨のように小さな黄色い花が降っているのである。
 条件の悪い中、ズームで頑張ったが、如何せん3倍ズームではたかが知れている。花の形など捕らえようがない。仕方がないので、黄色い雪のように散り敷いている花を撮ることにした。この次は、低いところで実を見つけた神代植物園に出かけて撮るしかない..。
 山地に生える落葉高木で、高さ20mを越す大木になる。葉は偶数羽状複葉で、秋の黄葉がとても素晴らしい。雌雄同株で、果実の中にある黒い種子は硬く、羽根突き用の羽根の玉として使われる。ムクロジの実の冬の様子についてはこちらをご覧下さい。
 学名はSapindus mukorossiで、ムクロジ科ムクロジ属である。



地面に降り注いだ花を拾い集めた。


8月のムクロジの青い実




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