ハルニレ−春楡 (2004.3.14(梅本さん)、2005.3.15/5.29(野坂さん))
 Ulmus davidiana var. japonica


 万博公園に何度も撮りに行って撮れなかった花である。3月中旬に行くと、もう雄蘂がすっかり黒くなっている。その花を、梅本さんが新宿御苑で写して下さった。赤い雄蘂が綺麗である。3月初旬に、葉が出る前に緑色の両性花を付けるが、雄蘂が赤いので、赤い花に見える。花の後は、翼果が長く留まっている。
 2005年の春の花は、注意深く高木の梢を見上げた野坂さんが、花を見付けてズームで綺麗に取ってくださった写真である。20日後に写された写真では、すっかり翼果となっている。その後、葉の写真も送っていただいた。
 ニレの葉は、その基部が左右対称でないのが特徴である。アキニレが荒い鈍鋸歯であるのに対して、ハルニレは細かい重鋸歯があり、容易に区別できる。北国では30m以上にも育つ木で、関東以北にはハルニレの巨木が多い。
 学名はUlmus davidiana var. japonicaで、ニレ科ニレ属である。単にニレと言う場合はハルニレを指す。 *******************************************************
 野坂さんがハルニレの紅葉の写真を送って下さった。これで、ハルニレの一年が終わり、冬の寒さを冬芽で耐えて、来春の花へと繋がっていく。(2009年11月)

野坂さん撮影(枚方市、2005.3.15)


梅本さん撮影(新宿御苑、2004.3.14)


すっかり雄蘂の落ちた花(大阪万博公園、2002.3.17)


花の後の翼果−2005.4.5野坂さん撮影(枚方市)



 茶色くなった翼果と繁り始めた青葉(2005.5.29)


 葉をよく見ると、左右(特に葉の基部)が非対称になっている


 11月の黄葉(野坂さん、2009.11)



梅本さん撮影(新宿御苑、2004.3.14)


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