エゾマツ−蝦夷松 (2012.7.26、大雪山黒岳)
 Picea jezoensis


 エゾマツ・トドマツと並び称される北海道を代表する松であるが、エゾマツはトウヒ属、トドマツはモミ属である。区別は@エゾマツの球果は下向けにつき、トドマツは上向けに付く。Aエゾマツの葉は先端が尖るが、トドマツは扁平で柔らかい。Bエゾマツの枝はやや下垂するが、トドマツでは水平か上向きに伸びる。など、割合はっきりと区別できる。
 しかし、エゾマツ(クロエゾマツ)とアカエゾマツとの区別は難しい。@アカエゾマツの方が葉の長さが短い。Aアカエゾマツの枝はやや赤みを帯びている。B球果は黄褐色であるが、アカエゾマツの方が種鱗が蜜に詰まっている。C幹の樹皮がアカエゾマツの方がやや赤みを帯びる。などで区別するが、間違いやすい。写真のものは、大雪山ロープウェーから写した遠望なのでエゾマツかアカエゾマツか同定は確定的ではない。球果はまだ出来始めで赤みを帯びている。葉にフサフサ感があり、アカエゾマツよりは長そうであるので、一応エゾマツと同定した。
 学名は、Picea jezoensisで、マツ科トウヒ属の常緑高木である。北海道、南千島、サハリンに分布する。別名をクロエゾマツと言う。

高さ40mにもなる。枝はやや下方に開いた傘形になる。


陽が当たっているので明るいが、幹は黒みがかっている。



葉はアカエゾマツより長くフサフサ感がある。球果は下垂する。


球果は先端部分に付き、7月にはまだ紅色を残している。


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