菅平の自然園は、散策路がうまく工夫されて、湿原と木々の間を巡るように作ってある。上田や長野から沢山の小学生が自然観察のためにグループで来ていた。7月も末になると、艶やかな花は次第に減ってくるが、それでも多くの草花が訪れる人々を楽しませてくれる。 我々は娘達の家族と共に散策を楽しんだ。私が、10mも進むとすぐに止まってカメラを取り出すので、一向に進まない。最初は、「はやくはやく」とせき立てていたが、最後には諦めて一緒に花を探してくれた。よく探すと、以外と沢山の花が見つかるもので、湿原を一周する間に30を越す種類が集まった。その幾つかをご紹介しよう。 次ををクリックしていただくと、菅平湿原の草花−2と菅平湿原の草花−3が見られます。 ******************** 1.キツリフネ(黄釣船) Impatiens noli-tangere ツリフネソウ科ツリフネソウ属 山の湿地に生える50cmほどの1年草。花がぶら下がって咲くのが面白い。実は触ると はじけるので、noli-tanngere(触るな)という学名が付いている。花期は6-9月。 2.イワアカバナ Epilobium cephalostigma アカバナ科アカバナ属 湿地に生える多年草。花弁は4枚であるが、先端が2裂する。花頭が棒状でなく、 丸くなっているのが特色。花期は7-9月。 3.イヌゴマ Stachys japonica var. intermedia シソ科イヌゴマ属 湿地に生える多年草。地下茎で増える。茎は毛があってザラザラすし、断面は四角。 実がゴマに似るが役立たないので「イヌゴマ」と称する。花期は7-8月。 4.クサレダマ(イオウソウ) Lysimachia vulgaris var. davurica サクラソウ科 オカトラノオ属 湿地に生える多年草。草レダマの意味。レダマはマメ科の灌木。花期は7-8月。 5.ドクゼリ Cicuta virosa セリ科ドクゼリ属。 湿地に生える多年草で、有毒(地下茎と根)。茎は中空。花期は6-8月。 セリ科の草は、複散形花序の白い花が多く、区別が付きにくいが、葉が長楕円披針形 で鋸歯になっていることから、ドクゼリと同定。 |