ツリガネニンジン−釣鐘人参
 Adenophora triphylla var. japonica
 2010.8.1(白馬五竜自然園-1600m)、2011.8.19(美ヶ原-1950m)、2011.8.20(八島湿原-1640m)


 高山から低山まで、どこの山でも目に付く花である。茎が長く、大きいものは1mにもなる。淡紫色の花が4−6段に輪生して開く。花は釣り鐘状で5裂し先端が少し反り返る。中から雌しべの花柱が長く突き出る。茎の下部には、卵形披針形の葉が4-6枚輪生して、数段にわたって付く。ただし、ツリガネニンジンの葉の形や葉序は変形が多く、花が咲かないと同定が難しい。
 ツリガネニンジンの根を天日乾燥させたものは沙参(シャジン)と呼ばれて、生薬として利用される。煎じて飲むと淡切り、鎮咳の効果があるとされる。
 学名は Adenophora triphylla var. japonicaで、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草である。花期は8-10月。日本全土の山野に生える。中部地方以北の高山で見られるハクサンシャジンはツリガネニンジンの高山型である。

群生しているツリガネニンジン。株の様子がよく解る。(白馬五竜自然園、2010.8.1)


長い茎の下部には、卵形の葉が5-6枚輪生している。


輪生する花の先端は5裂し、雌しべの花柱が突き出す。


結構茎が長く1mにも達する。(美ヶ原、2011.8.19)


6-7段に花が輪生して咲いている。下部には6枚葉の輪生。(八島湿原、2011.8.20)


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