ウバメガシ−姥目樫 (1999.5.3、2006.11.2(櫻井さん))
 Quercus phillyraeoides


 ウバメガシは西日本に多い。特に紀伊半島と四国の海岸沿いでよく見かける。関東にシラカシ、九州にアカガシが多いのと対照的に棲み分けている。ウバメガシはあまり大木にならないが、枝を密に出すので、垣根としてよく用いられる。
 京都植物園の正門横に大きなウバメガシの木があり、連休には一杯に雄花を下垂していた。雄花の花粉が周囲の葉について、黄色く粉を振ったようになっていた。雌花は小さく葉の脇に付く。堅果は年を越して翌年の秋に成熟し、食用に出来る。葉は他の樫よりも小さく、肉厚で丸い形をしており、鋸歯があまり目立たない。幹は堅く、良質の木炭になる。
 学名はQuercus phillyraeoidesで、ブナ科コナラ属である。
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 八王子市在住の櫻井さんから、秋のウバメガシの実の写真を送っていただいた。垣根によく使われている木であるが、ドングリを目にすることは少ない。以下は、櫻井さんからのメールの一節である。「ここは、私の住むマンションの近くです。ウバメガシが十本くらいありますが、木は3〜4mほどで大きくありません。ウバメガシの北限に近いせいか、実のつきがよくないようです。夏には見えなかったのですが、最近になってようやく実が目に付くようになってきました。」

ウバメガシの実(八王子市、櫻井さん撮影 2006.11.2)



5月のウバメガシの花(雄花)





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