テマリカンボク−手鞠肝木 (2002.4.27)
 Stephanandra incisa


 京都府立植物園の正門を入って右に行くと、食堂がある。この2階では毎週土曜日に「園芸相談」があって、ボランティアの方々が、植物のことなら何でも教えて下さる。建物の前には、小さな植木屋さんがあって、気に入った季節の花を持ち帰ることが出来る。
 その店先に、オオデマリを更に大きくしたような白い花の鉢が置いてあった。名前を聞くと「テマリカンボク」と教えてくれた。普通はガクアジサイのような格好をしているカンボクを手鞠のように変えた園芸品種かと思ったが、植物図鑑で調べてみると、日本原産のカンボクの一種であると書かれていた。東北地方に多い由である。
 葉はカンボクの特徴を持っているが、カンボクにある両性花が総て装飾花になってしまっている。5-7月に枝先に大きな白い花を付ける。
 学名はViburnum opulus f. sterileで、スイカズラ科ガマズミ属である。sterileは不妊の意味であり、両性花がないから当然であろう。



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