タマミズキ(玉水木)−9月 (2007.9.17、よしゆきさん)
 Ilex micrococca


 よしゆきさんは、花や実の無い木でも上手に同定される。今回はタマミズキの葉と幹の写真を送っていただいた。1月初旬のタマミズキの真っ赤な実は見事で、その存在を誇示するようであるが、それ以外の時期はあまり目立たない木である。特に、この木は真っ直ぐに幹が立ち上がって、高い部分にしか葉や実が付かず、その観察が容易でない。
 ところが、よしゆきさんは「ちょうど谷に架かった橋の近くにあったので、高い木ながら葉を観察することができました。」とメールに書かれたように、願ってもない良い条件で観察された。その写真では葉や小枝がとても見やすく写っている。来年の初夏の頃には間近に白い花の写真を見ることが出来るだろうと、今から楽しみである。
 私も京都府立植物園の生態園にあるタマミズキの雌木の写真を撮りに出かけたが、案の定、高い梢にしか葉と実が無く、ズームで精一杯写しても良い写真は撮れなかった。
  学名はIlex micrococcaでモチノキ科モチノキ属の落葉高木である。静岡以西の本州から南西諸島にかけて分布する。

間近で見たタマミズキの葉の様子。葉は互生する。(よしゆきさん)


鈍い鋸歯があり、内側に反る。無毛である。


裏面の葉脈ははっきりしている


茎や葉柄は赤みを帯びる。また、その形は角がある。


幹は灰緑色で、横縞とブツブツが特長。


直ぐ手の届くところに梢がある、絶好の撮影環境。

京都府立植物園のタマミズキ。ズームで撮った梢の葉。(2007.9.26)


こちらの木は雌木で、まだ赤くなっていない実が密集して付いている。


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