日本で最もよく使われる木材は「杉」であろう。日本特産の常緑高木で、
北海道を除く日本各地で育っている。自然林よりも綺麗に植林された人工林が多い。
吉野杉、秋田杉、北山杉などの固有名詞で材の特産地が示される。
太平洋側のオモテスギと、日本海側のウラスギ(芦生杉)は少し形態が異なり、
ウラスギは下垂した枝から新しい株を増やす。北山杉は芦生杉の一品種である。
また、スギには巨木が多く、屋久島の「縄文杉」、白山山麓の石徹白のスギ、
高知県の杉の大杉などが有名である。 花は4月頃開花し、最近は花粉症を引き起こす「杉花粉」で有名になっている。 雄花は前年枝の枝先に多数付き、雌花は丸くてただ一つ付く。 雌花からは茶色の球果が生育し、秋には成熟する。 学名はCryptomeria japonicaで、スギ科スギ属である。ちなみに、スギ科は 世界に8属、15種がある。 |