サポジラ (2001.12.30)
 Manilkala zapota


 熱帯アメリカ原産の木で、中央アメリカを中心として栽培されている。というのも、この木から採れる白いラテックスはチクルと呼ばれ、チューインガムの原料となるからである。この木の別名を「チューインガムの木」と呼ぶ所以である。ラテックスはゴムと同じように幹に傷を付けて採る。なお、最近のチューインガムは、そのほとんどが合成ゴムから出来ている。
 淡黄色の釣り鐘状の小さな花を主として夏期に付ける。果実はゆっくりと生長してやがて濃い茶色のイチジクほどの大きさになると生食することが出来る。甘くてミルク状の果汁が出る。黒砂糖の甘味と干し柿の香りがあるとよく記載されている。コウモリの好物で、直ぐに荒らされるので、まだ青いうちにとって暗所で熟させることが多い。木もゆっくりと育つので、材が硬く珍重される。2月には沖縄の亜熱帯植物園で、9月には大阪の「さくやこの花館」で実を見かけた。いずれもまだ3mほどの低木であった。
 学名はManilkala zapotaでアカテツ科の常緑高木である。熱帯アメリカの原産。




サポジラの花の跡。釣り鐘状の花弁が散って無くなっている。




木々のリストへ戻る