セイヨウリンゴ−春 (2003.4.19)
 Malus domestica


 浜松フルーツパークの春四月は、花盛りである。広大な敷地に、果物屋さんで見る殆どの果樹が一面に植えられており、花の間を鳥と蜂と蝶が飛び交う。ここの木々は、収穫しやすいように低木に作られているので、花も写しやすい。写真を撮る人にも天国である。
 リンゴの花は蕾が濃いピンクで、開いた花は白から淡紅色。とても可愛い。つがる、ふじ、といった典型的な品種が植えてあり、花の違いがよく分かる。いま我々が毎日のように口にする「ふじ」や「つがる」は、明治初期に西洋から移入されたセイヨウリンゴからの品種改良によって出来上がったものである。いずれもゴールデンデリシャスからの交配種である。ワリンゴ(Malus pumila var. dulcissima)は中国原産で、セイヨウリンゴが移入されるまでは日本で食用として植えられていた。
 学名はMalus domesticaで、バラ科リンゴ属である。ヨーロッパ原産。

広く出回っている「ふじ(M. domestica Borkh cv. Fuji)」の花




品種「つがる(M. domestica Borkh cv. Tsugaru)」の花


6月の青い実(長野県、小布施で)



フジの幹と11月の赤い実(京都府、芦生で)


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