不思議な色の花である。京大理学部植物園の入り口にあって、ポーポーという名前が面白く、前から気になっていた。先日、ふと見上げると、枝に黒っぽいものが着いている。熟した実にしては形がおかしいと思ってよく見ると、花であった。 北米の原産で、明治中期に渡来し、果樹として植えられた。花は4−5月に咲き、初めは緑色だが、次第に写真のような暗紫褐色に変わる。木の別名が「アケビガキ」と呼ばれるようにアケビに似たかなり大きい実を付け、9月頃には熟して暗緑褐色になる。果肉は橙黄色で甘く香りがある。 学名はAsimina trilobaで、バイレイシ科ポーポー属の落葉小高木である。ポポーともいう。別名はアケビガキ。北米東部の原産である。 ************************************************************* 日本全国ウオーカー(Walker)の橋口さんから、奈良県左保川の民家で見つけたというポーポーの木の花と、秋の実の写真を送っていただいた。ポーポーの実は、高山の朝市で果実として売っていたものを友人からもらったということであった。橋口さんの「ポーポーの実、試食記」はなかなか面白い。以下はメールの抜粋である。 「二晩 自宅に飾って その濃厚な甘い香を楽しみ今朝一つ食べてみました。薄い皮が 白桃のように爪で剥け 鶏卵より二周り程大きな実が ねっとりとした感触を持ちます 果汁は殆どなく ホコホコしていました。 中に 枇杷の種に似た光沢と大きさの種が 6〜8個入っていました 今の我家はベランダに並べるプランターしかありませんが いずれ植えてみようと 洗って陽に干してあります。」 最下段に、送っていただいた写真と、橋口さんによる説明を付けてある。 |