4月下旬の頃、京大北部食堂の前の木が、白い大きな花房を付ける。あまり良い香りではないが、昆虫は好むらしく、ブンブンと羽音が聞こえる。 この木は、前から気になっていたが名前が解らなかった。理学部植物園を歩いていて同じ木を見つけてようやく解ったのは最近のことである。昨年バッサリと剪定されたので、今年の花は少ないが、例年は白い花がとてもよく目立つ。 カナメモチに比べて,葉も花も立派である。ホルトの木と同じく、新しい葉が出てから古い葉が鮮やかに紅葉して落ちる。カナメモチは春の若葉が赤く美しいので生け垣によく用いられている。オオカナメモチの幼葉も赤いが、カナメモチの方がアカメモチとも呼ばれるだけあって赤みが強い。しかし、カナメモチとオオカナメモチとの交配種であるレッドロビンはさらに赤みが強く、最近はこちらの方が生け垣に良く用いられている。 学名はPhotinia serrulataで、バラ科カナメモチ属の常緑高木である。モチと名が付いているがモチノキ科ではない。 |