ムニンハナガサノキ (2005.6.17、玉田さん)
 Morinda boninensis


 玉田さんから新しい小笠原の花が届いた。ムニンハナガサノキである。玉田さんのメールによると、「ムニンハナガサノキの開花を見つけましたので、写真を送ります。写真からはわからないと思いますが、つる性の木本です。小笠原の植物の中には、性の分化が進行中のものがあり、この植物もそういった種の中の一つです。写真のピントが少し甘くてわかりづらいですが、この株は雄花をつける雄株です。雌株?は両性化をつけ、花の中央に柱頭が顔をのぞかせるそうです。」とある。
 雌雄異株のものは、木全体では比較的少ないが、小笠原に生える木では過半数が雌雄異株であるという。しかも、これは固定的な物でなく、次第に分化する過程が見られるそうで、送ってもらったムニンハナガサノキも、その一つであるらしい。
 木は蔓性でテイカカヅラに似ている。花は6月に咲き、晩秋には球形のゴツゴツした実が固まって付き、朱色に熟す。
   学名はMorinda boninensisで、アカネ科である。小笠原の固有種。




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