ツキヌキニンドウ−突抜忍冬 (1998.4.26、2010.5.8)


 「忍冬」。来るべき春を待ってじっと耐える。なんと悲壮で強い名前であろう。
 左京区の民家でキンモクセイに絡まって咲いているのを見つけた。手入れの良い上品な庭を引き立たせている。ウツギなどとおなじスイカズラ科の蔓生の木である。北米原産で、明治中期に渡来した。花の直ぐ下の2枚の葉が融合して一枚のようになり、茎が突き抜いているように見えるので「突抜」と呼ばれる。花期は長く、5-6月が盛りであるが、4月下旬から11月までポツポツと咲き続ける。
 名前と花が気に入って庭に植えた。2年経つと蔓も伸び結構大きな場所を占めるようになった。花は良く付き、初夏から秋まで目を楽しませてくれている。
 学名はLonicera sempervirensで、スイカズラ科スイカズラ属の常緑蔓性木である。常緑と言っても冬はかなり葉を落とす。

葉の中心部を茎が貫いているように見える


花は基部から先端に向けて塔状に咲いていく。



蔓が伸びて沢山の花を付ける


葉の表裏



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