ナツロウバイ−夏蝋梅 (2003.5.8、梅本さん)
 Sinocalycanthus chinensis


 久々に梅本さんから新しい花が届いた。鎌倉は明月院で写されたナツロウバイである。ロウバイとはかなり感じが違う優しそうな花である。以下の解説は、お馴染みの梅本さんの文章です。
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和名 : ナツロウバイ (夏蝋梅)
科名 : ロウバイ科
学名 : Sinocalycanthus chinensis
原産 : 中国
撮影 : 鎌倉「明月院」植栽
 蝋梅と聞けば、早春に咲く、あのとても芳香豊かな「ソシンロウバイ」や「ロウバイ」を思う浮かべますね。これ等は、中国原産の落葉低木です。
 一方、花がチョコレート色と渋めで、花期の異なる、北米原産の「クロバナロウバイ」や「ニオイロウバイ」等の名を挙げられる方も居られるかも知れません。中でも、黄花の「ニオイロウバイ」は、非常にフルーティーな芳香が魅力です。
 そんな中、比較的最近中国から導入された「ロウバイ」の仲間が御座います。此れが、初夏に咲くロウバイ、「夏蝋梅(ナツロウバイ)」です。中国では「シャラメイ」と呼ばれる本種ですが、日本では東北あたりまで植栽可能な耐寒性を持ち、陽地を好む強健種です。
 花や葉の感じを一見しても、なかなかロウバイの仲間とは思い至りませんよね。(^‐^; 此れを撮影した場所は、鎌倉でも「紫陽花寺」で知られる「明月院」です。関東地方で最も植栽数の多い場所、と言っても過言ではないと思われます。お近くへ寄られた際に、ご観察頂けたらと思います。(^‐^;
 平成15年5月8日 神奈川県鎌倉市 明月院にて  梅本浩史
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 梅本さんは東京近郊の植物園や庭園・公園を巡る観察会を催されています。ご関心のある方は是非、梅本さんのホームページ「緑の絵画館」をご覧下さい。ニオイロウバイの画像も、「緑の絵画館」の「クロバナロウバイ」の頁にあります。



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