これが針葉樹とは思えないほど葉が広い。しかし、よく見ると葉脈は全て縦に走っていて、確かにマキの葉を平たく押し広げたような形である。雌雄異種の常緑高木で、高さ20m以上にもなる。紀伊半島・四国以南の暖地に自生するが、春日大社の社叢にもナギ林がある。 5−6月に開花し、雄花はマキのそれと同じく、円柱形である。雌花は葉腋に付き、1cmほどの丸い実となる。 ナギは凪に通じており、海上安全を願って神木として植えられ、その葉はお守りとして使われる。家内安全、縁結びにも御利益があるという。幹は所々朱色の斑があり、分かり易い。新宮の熊野速玉神社のナギは日本一のナギの巨樹といわれている。 学名はPodocarpus nagiで、マキ科マキ属である。 ********************************* 愛知の稗圃さんから送っていただいた雄花の写真を2、3段目に載せました。愛知県の豊川稲荷で撮られたということです。 |