「アテツ」とは変な名前であるが、岡山県阿哲郡のことである。この地方の植物は、
他の地域には見られない種が多く、独特の植物相を示すので、
「阿哲要素」と呼ばれる場合もある。 小石川植物園には、阿哲満作を含む珍しいマンサクの花があり、加藤さんが その写真を届けて下さいました。以下は加藤さんの解説です。 ************************************************************************ マンサク2種 3月初旬・小石川植物園 * アテツマンサク(Hamamelis japonica var. bitchuensis) ・・・日本の中国地方原産。“アテツ”は、岡山県阿哲郡の阿哲のこと。 名の最後にも“備中(岡山県西部)”という言葉が入っています。 普通のマンサクではガクは赤いのですが、アテツマンサクでは黄色 です。ガクも花弁もレモン色に近い黄色なので、全体として爽やかな印象を 受けます。花弁もやや短いようです。 * ベルナリスマンサク(Hamamelis vernalis) ・・・北米東部原産。花弁はオレンジ色に近い。開花後時間がたつと花弁の 赤みが少し増すようです。vernalisは“春の”といった意味です。 ************************************************************************ |