キングサリ−金鎖 (2004.5.3、2005.5.20(明美さん))
 Laburnum anagyroides


 初夏の黄色の花は、緑に映えて爽やかである。
 イギリス在住の明美さんから素敵な花を写真を送っていただいた。お便りの一節に次のように書いてある。 「5月中旬から6月にかけて黄色い藤のような花を咲かせる木があります。とてもきれいですが日本では見た事がなくて名前がわかりませんでした。今年もその花の時期になってどうしても花の名前が知りたくて調べたらようやくわかりました。マメ科でラバーナム(Laburnum)またGolden rainとも呼ばれているようです。
 日本名でキバナフジと呼ばれているようですが、日本には無さそうです。大きな木になると3メートルくらいあり、花が満開になって下から見上げると降ってくるようです。晴れた日は青い空に黄色が映えてとてもきれいです。」
 Golden rainは、写真を見るとピッタリの名前である。日本には明治初期に渡来して、一般には、キングサリ(金鎖)あるいはキンレンカと呼ばれている。街ではなかなかお目にかからないが、植物園にはよく植えてある。
 エニシダなどと同じ、マメ科特有の形の花を咲かせる。5-6月、若葉を背景に、金色の花が房になって初夏の風に揺れる様は風情がある。落葉低木で、藤棚のように作ることもできる。なお、キングサリにはcytisineというアルカロイドが含まれており、全体として有毒植物とされているので、口には入れないことが肝要である。
 学名はLaburnum anagyroidesで、マメ科キングサリ属である。ヨーロッパ南部原産。

イギリス在住の明美さん撮影のGolden rain (2005.5.20)



豊中の都市緑化植物園のキングサリ (2004.5.3)




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