イヌエンジュ−犬槐
 2000.8.19(軽井沢)、2012.7.26(層雲峡)、2013.4.15(京都府立植物園)
 Maackia amurensis var. buergeri


 最初にイヌエンジュの花に出会ったのは、子ども達が結婚し、初めて家族で旅行した軽井沢であった。子ども達がテニスに興じている最中、私は周りを散策して木々の花を写した。二度目は、層雲峡温泉である。朝早く起きて宿の周りを散策していて見つけた。こちらはタイミング良く花が満開で、まだ痛みが無くとても新鮮で綺麗だった。
 エンジュが円錐花序であるのに対して、イヌエンジュは複総状花序で花を付ける。一つ一つは穂状に見える。花は7−8月で、エンジュよりやや遅れて咲く。類似の種に「ハネミイヌエンジュ」があるが、ハネミイヌエンジュが本州西南を中心として分布するのに対して、イヌエンジュは中部地方以北に棲み分けている。葉の感じが、イヌエンジュの方が丸く先端の尖りが少ない。花や葉の色もイヌエンジュの方が明るい。ただ、最近はハネミイヌエンジュはイヌエンジュと同種とされて、和名はイヌエンジュに統一されているようである。
 学名は、Maackia amurensis var. buergeriで、マメ科イヌエンジュ属の落葉高木で高さ15mほどになる。別名をオオエンジュという。
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 これまで、ハネミイヌエンジュ(Maackia floribunda)とイヌエンジュ(Maackia amurensis)は別種として記載されてきたが、最近は同じものとしてイヌエンジュ(Maackia amurensis Rupr. et Maxim.)に統一されている。
  参照文献:米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」

8月の軽井沢で写す(2000.8.19)



7月の層雲峡温泉の宿の裏庭で見事に咲いていた(2012.7.26)




 葉の裏と表



 幹の樹皮


 全体像


4月の京都植物園で見た芽吹き(2013.4.15)


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