サキシマフヨウ−先島芙蓉 (2003.11.4、中島Moeさん)
 Hibiscus makinoi Jotani et Ohba


 見栄えのするフヨウである。沖縄中部の山地に自生するが、今では南西諸島のあちこちに植栽されたものがある。本州のフヨウが咲き終わる頃から咲き始め、10−12月にかけて永く目を楽しませてくれる。中島Moeさんに送っていただいた画像は実に美しい。ほんのりとピンクがかった感じは酔芙蓉と似ている。
 サキシマフヨウの実が出来る冬の季節には、派手な色の小さなアカホシカメムシが実を吸汁して繁殖し、そのアカホシカメムシの体液を吸って、ベニホシカメムシが次に繁殖します。サキシマフヨウはこのような食物連鎖のドラマの舞台となるそうです。(この項は、河野勝行さんのホームページから情報を得ました。)
 学名はHibiscus makinoi Jotani et Ohbaで、アオイ科フヨウ属である。
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 河野さんから、アカホシカメムシとベニホシカメムシの産卵に関する記述が間違っているとご指摘いただき訂正しました。また、カメムシの分布に関して、以下のように教えていただきました。「アカホシカメムシは沖永良部島以南に分布しますが、ベニホシカメムシの分布が国内で確認されているのは石垣島と竹富島だけです。ですから、ここに書かれているような光景が見られるのは、事実上石垣島だけです。竹富島にはサキシマフヨウは分布していませんので。ベニホシカメムシは東南アジアには広く分布しています。」(2004.12)
 河野さんは、2004年3月迄の7年間を石垣島で過ごし、農業関係の研究をしておられたそうです。八重山に関する詳細で素敵なホームページを開いておられます。ここをクリックして「八重山の自然」をご覧ください。





サキシマフヨウの樹皮


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