エノキはなかなか紅葉しない。11月終わりまで、まるで常緑樹のような顔をしてすましているが、12月にはいると綺麗に紅葉して葉を落とす。20m以上の喬木になる。江戸時代、一里塚に植える木として推奨された。 4−5月に目立たぬ花を付ける。小枝の先端近くには4本の雄しべと1つの雌しべを持った両性花を付け、他は雄しべ4本だけの十字架のような雄花である。5月頃エノキの下を見ると、花の残骸が一杯に落ちているのが解る。5月末には青い実が育ち、夏には橙色に色付き、秋になると黒く熟す。樹皮は灰黒褐色で灰色の斑点がある事が多い。 学名はCeltis sinensis var. japonicaで、ニレ科エノキ属の落葉高木である。北海道を除く日本全土に分布する。 |