何ともすごい針である。アリドオシとは良く言ったものだ。京都府立植物園の生態園で滅多に覗かない木の陰に白い花が咲いているのを見付けた。花がなければ気付かなかったであろう。 常緑の小低木で、5月にラッパ状の2cmほどの小さな白い花を付ける。雌蘂が鐘を打つ紐のように長く突き出し、奥には4本の雄蘂が隠れている。直径5mm程度の果実は冬に赤く色付く。葉は対生しており、その中央から2cmぐらいの細く長い棘が、近づくものを狙う。 学名はDamnacanthus indicusで、アカネ科アリドオシ属である。関東以西の日本と東南アジア、インドに広く分布する。 |