ハゼノキの実は「ネズミの小判」と呼ばれて、春から初夏にかけて、子供達が拾って遊ぶようである。これに関して、大分の鈴木さんからお便りを頂き、いつも「木々の移ろい」の知恵袋をしていただいている梅本さんや山東さんからもメールを頂いた。以下にご紹介しよう。 ************************************************************ 鈴木さんのメール: 娘が春になるとよく拾ってくる“ネズミの小判”という実について、ご存知のようなら教えてください。 幼稚園では、みんなが”ネズミの小判”と呼んでいるのですが、何の実なのかわかりません。」 梅本さんのメール: 「ねずみの小判」と云う呼び名は、初めて聞きましたが、とてもユニークな命名ですね。興味深く 拝見させて頂きました。この実は、おそらく「ハゼノキ」の種子ではないかと思います。この果実は 外果皮に覆われているのですが、其れを剥がすと例の可愛い小判の形をした淡褐色の種子が 出てきます。また、非常に沢山の実を付けますので、子供たちもきっと拾うのに夢中になるんで しょうね。 ハゼノキは関東以西に分布するウルシ科の落葉高木です。その昔この種子から木蝋を採り、 ロウソクの原料としました。今では、ロウソクの需要も減り、専らポマードや石鹸、クレヨンや ワックスなどに用いられていますよ。」 *********************************************************** 梅本さんからは最近、「ちいさな女の子が、一生懸命拾っている姿を見つけ、写させてもらいました。結構、細かい作業で、肩もこります。」と言うメールと共に、ネズミの小判を集めている可愛い女の子の写真が送られてきた。 ** ハゼノキはウルシ科の木ですので、人によってはかぶれることがあります。 木の幹や枝葉を触らないようにご注意下さい。 |