山地の、日当たりが良く湿気のある所に生える多年草で、花茎に1枚の葉と1個の花を付ける。葉は丸く基部は心形で茎を抱く。白い5弁の花には5個の雄しべがあるが、雄しべと雌しべの間に仮雄しべがあって、糸状に12-22裂して先端が黄色に小さく膨れて美しい。一度見ると記憶に残る花である。 学名は Parnassia palustrisで、ニシキギ科ウメバチソウ属の多年草である。花期は8−10月。日本全土の山野に生える。元来ユキノシタ科に属していたが、新しいAPG分類ではニシキギ科となった。palustrisは湿地を意味する。日本語のウメバチソウは、家紋である梅鉢紋に由来する。菅原道真が使っていたので、天神さまなどで見かける。 コウメバチソウ(Parnassia palustris var. tenuis)はウメバチソウの高山型で、全体が小型である。花の大きさは約1cmでウメバチソウの半分、仮雄しべの数は9-11個である。花期は8-9月で、中部地方以北の高山に分布する。 |