センブリ−千振
 Swertia japonica
  2013.10.27(西谷の森公園 300m)


 ジュウヤク、センブリ、ゲンノショウコは三大民間薬と呼ばれ、古くから人々に親しまれている。私の祖母は、ジュウヤクの信奉者だったので、子どもの頃の私は毎日のようにジュウヤク茶を飲まされていた。センブリもよく名前は聞いていたが、その花を初めて見た。薬の苦さからは想像もできない綺麗な5弁の花である。白い花弁に紫の筋が美しく、先端が尖っていてキリッとした感じを与える。
 センブリは、乾燥した葉・茎を煎じて飲むと腹痛を始め胃腸の病に効くと言われる。「良薬口に苦し」と言われるが、センブリの苦さは相当のもので、湯で千度振り出しても苦さが取れないと言うことから「千振」と呼ばれる。日本固有の民間薬であり、漢方薬ではないが、日本薬局方の苦味チンキに用いられ、医薬品である。実際の薬効成分はよく解らないが、苦味配糖体であるスウェルチアマリンに薬効があるとも言われている。
 センブリは日当たりの良い山野に生える。20cmほどの高さになり、円錐状に多数の花を付ける。花期は8-11月と長い。
 学名は Swertia japonicaで、リンドウ科センブリ属の2年草である。日本全土の山野に生える。japonicaはラテン語で、日本の女性形。センブリが日本の固有種であることが分かる。花の色が紫がかったものをムラサキセンブリと言い、関東地方以西に分布する。

薄紫のつぼみが開くと、白い花弁と紫の縦縞がきれい



花弁の基部に2個の緑色の蜜腺があり、この周囲には毛が生えている



側枝にも沢山の花が付く


全体像。細い対生の葉が見える


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