ミスミソウ−三角草 (2012.4.25、長岡雪国植物園)
 Hepatica nobilis var. japonica


 長岡には雪国植物園と越後丘陵公園がある。4月下旬に訪ねたが、まだ雪が結構残っており、雪解けと共に顔を出すミスミソウ、キクザキイチゲ、カタクリ、ザゼンソウなど沢山の花が山の斜面いっぱいに咲いていた。
 ミスミソウは、3−4月の雪解けと共に、落葉樹林内で花を咲かせる5-10cmの多年草である。葉は常緑で根生し、長い柄がある。葉の基部は心形で3裂し、全縁で先端は尖る。オオミスミソウ、スハマソウとの区別が難しいが、ミスミソウは葉の両翼が張っていて三角形が目立つのに対して、オオミスミソウは葉が丸みを感じさせる。スハマソウは更に丸みがあるが主に太平洋側に分布する。ミスミソウの花弁のように見えるものは萼片で、6-9枚あり、色は白や淡紫色が多いが、日本海側のものは多様で、ピンクや赤紫のものもある。
 学名はHepatica nobilis var. japonicaで、キンポウゲ科ミスミソウ属である。中部地方以西の本州・九州の山地に分布する。雪解けの頃に咲くのでユキワリソウの別名があるが、サクラソウ科のユキワリソウと紛らわしい。

赤紫のミスミソウ。花は小さく、葉は三角が目立つ。



こちらは淡紫色の花。


杉之原さんの家で咲いた鉢植えの花。(練馬区の園芸店「尾崎フラワーパーク」でミスミソウとして売られていたもの。2018年)


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