人里でよく見られると書いてあるが、植物園でしか見たことがない。都市近郊ではもう見られなくなったのかも知れない。特徴的なシソ科の花特有の形をしている。最近よく公園などに植えられる「セイヨウジュウニヒトエ」に似ているが、塔のように咲くのでなく、茎は地を這い、地面に拡がって咲く。花期は3−5月で、花の周辺は毛むくじゃらである。花の上唇は短く、3裂した下唇の中央の裂片には数本の線が鮮やかに入っている。雄蘂は4本ある。 学名は Ajuga decumbensで、シソ科キランソウ属の多年草である。北海道を除く日本全土の原野や道ばたに生える。別名を「地獄の釜の蓋」という。 |