エンレイソウはあちこちの山地で見ることが出来る特徴ある草花である。輪生した大きな3枚の葉の中央から2-3cmの花茎を延ばして1個の花を付ける。少し湿った道ばたや林床でこの花を見付けると、山の雰囲気を感じて何となく嬉しいものだ。外花被片も3枚で、緑あるいは褐紫色である。花の雄蘂は6本で、3の倍数づくしであるので、学名はtrillumと言われる。 花期は高度と気候によって異なる。標高800m程度の但馬妙見山中腹では4月に開いた花を見たが、同様の高度でも月山山麓では、雪解け直後の6月に開花している。1850mの栂池自然園では7−8月に見られた。 学名は Trillium smalliiで、ユリ科エンレイソウ属の多年草である。日本全土の山地に分布する。高山以外では4−6月が花期である。 |