岐阜県根尾村の「薄墨桜」(2022.4.2、伊藤さん、西川さん)


 岐阜県や愛知県の人で「薄墨桜」を知らない人はない。季節になれば、毎年のように長い車列が出来る。豊田理研のフェローである伊藤先生は写真が趣味で、勿論これまでも薄墨桜を写しておられる。今年はたまたま私が豊田理研で雑談する機会があり、「木々の移ろい」の話をしたので、西川先生達と一緒に写しに行って下さった。
 残念ながら4月2日にはまだ満開にはなっていなかったが、花が少ないだけ幹のボリュームがよくわかる写真になった。奥にあるもう一本の桜はほぼ満開で、良い対照になっている。満開の写真をというので、2020年に行かれた時の写真も送って下さった。
 薄墨桜は、樹高17.2m、幹囲9.1mで、樹齢1500年と伝えられ、国指定の天然記念物である。長野市の「素桜神社の神代桜」、山形県長井市の「伊佐沢の久保桜」と並べて、日本の桜の三大巨樹といわれる。蕾のうちは淡紅で、開花すると薄い墨色に変わることから薄墨桜と呼ばれる。アクセスとこの木の保存への地元の方達の熱意と努力については以前のページに詳しい。

まだ蕾が多く淡紅色である



1000年以上を経た、巨大な幹


後ろから見ると樹形がよくわかる


ピンクの蕾と開いた白い花


奥にある木は満開である


2020年4月3日の満開の薄墨桜(花は薄墨色)


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