10年ぶりの再会である。上越新幹線に乗る折りには車窓からも見えるが、こうして対峙するのは2度目になる。今回は、娘家族が「好きな巨木を見に連れていってあげる」と言ってくれたので、関東第一の幹周を誇る「上谷のクス」を見に行った帰りに、欲張って与野市にまわり、10年ぶりの再会を果たした。 樹勢は10年前と変わらないが、お寺の境内という雰囲気が強くなって、前回のように子どもたちがボール遊びをする広場では無くなっていた。カヤの木も、すまし込んだ大人を見るよりは、走り回る子どもたちを見る方が元気が出るに違いない。ちょっと寂しい気がした。 静岡県の浜北の大かや、群馬県の横室の大かや、それと「与野の大かや」を、日本の三大かやと呼んでいる。このカヤは、古くから関東一円に知れ渡っていたようである。与野の大カヤは 樹高22m、幹の周囲7.6m、樹齢は2000年といわれ、国の天然記念物に指定されている。幹周では、カヤとして全国第7位に位置する。 埼京線の南与野で降りて、駅の北西に向かって7、8分歩いたところに妙行寺があり 道を挟んで南側に、この巨木がどっしりと立っている。 |