さすがに中部地方の植物園である。名古屋の東山植物園には「木曽の五木」が並べて植えてあった。ヒノキ、クロベ、サワラ、アスナロ、コウヤマキである。そう言えば、馬籠の藤村記念館の入り口にも、木曽の五木の苗木が並んでいた。もう10年近く前の話である。今はかなり大きくなっているだろう。それとも、植え替えられてしまっただろうか。 葉を見てこの五つを区別することは比較的容易である。しかし、五木以外の木が入ると難しい。五木に関して言えば、コウヤマキは他と全く違う輪生状の細い葉であるのですぐに区別が出来る。次いで、クロベ(ネズコ)は、葉の裏の気孔帯が白くないので、これも分かりやすい。アスナロは、葉裏の気孔帯がべっとりと白いので、これも区別が付く。最後に、ヒノキとサワラは、以前に葉の裏を見ように載せたように、白い気孔帯の形が、Y型ならヒノキ、X型ならサワラと言うことで見分けられる。 学名はThuja standishiiでヒノキ科クロベ属である。 |