兵庫県以北の雪解け後の湿地帯によく見られ、純白の仏炎苞が群生する姿は、大人気である。「夏が来れば想い出す...」の歌の通り、ミズバショウを見ようと初夏の尾瀬沼を訪れる人は多い。しかし、花が過ぎると、周囲の葉が急に大きくなって、まるで芭蕉の林のようになる。これが名前の由来であるが、湿原に勢いよく立ち上がる大きな葉を見てミズバショウを連想できる人は少ない。 花は、里では4-5月、山では5-7月に咲く。よく目立つ白い花弁に見えるものは葉の変形したもので、仏炎苞と呼ばれる。花はごく小さく、中央の円柱状の花序に集まって咲く。 学名はLysichiton camtschatcenseで、サトイモ科ミズバショウ属の多年草である。兵庫県以北から北海道にかけての、湿地に分布する。 |