福島県岩代町「杉沢の大杉」 (2000.10.5)


 西野さん、小森さんからの写真を送っていただいて以来、自分で「杉沢の大杉」を 見たいものと念願していたが、ようやく夢を実現することが出来た。
 郡山駅から出るJR磐越東線に乗って汽車の旅を楽しみながら船引駅に着いた。 船引は「ふねひき」と読む。駅前からタクシーに乗って、20分ほど北上すると、 左手に大きなスギが見える。
 樹高50m、目通り幹周り12.60m(環境庁調査時には10.9mとされた)の独立木は、 さすがに圧巻である。このような平地に600年、きっと何度も落雷に遭ったであろうが、 その影響は感じられない。樹勢はすこぶる旺盛である。 二本松の藩主であった丹羽光重が寛永20年にこの地を訪れて 「杉沢の大杉」と名付けたと言われる。
 木の周囲をぐるりと回る板の道が付けられ、やや離れたところに木を展望する 休憩所もあって、ゆっくりと観賞することが出来る。木の幹に空洞はなく、 均整のとれた実に美しい姿をしている。多くのスギの巨木では、 地上10m付近までは枝が打ち払われているが、この木では地上近くまで 枝が下がっており、どっしりとした感じを与える。
 いつまでも眺めていたい誘惑を振り切って、帰途についた。
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 最下段に付近の地図を載せています。



 郡山駅から出るJR磐越東線の船引駅からタクシーで20分である。東北本線二本松駅から杉沢行きのバスも出ているようである。車で行く場合は、東北自動車道から、最近できた磐越自動車道に入って2つ目、船引三春ICで降りて阿武隈山地を縫うようにして 30分北上する。


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