岐阜県萩原町の「久津八幡の夫婦杉」
 (2002.11、藤山さん)


 藤山さんは、今年、九州へ楠尽くしの旅と飛騨・信州へ杉尽くしの旅をされたと言うことである。確かに、九州の佐賀・福岡は日本有数の楠の巨木が多く、飛騨地方はスギの巨木が多い。いずれもこのページでかなりの数をご紹介しているが、萩原町の「久津八幡神社の夫婦杉」はまだなかったので、藤山さんから送っていただいた。
 雄杉は、樹高35m、幹周り10.10m、雌杉は38mと9.30mである。樹齢は1200年と伝承され、国の天然記念物に指定されている。室戸台風で2本とも幹の上部を失っており、雌杉の方は樹勢がない。
 JR高山線の飛騨萩原駅で降りて国道41号線を北に辿れば、約1.5kmで右手線路の向こう側にに久津八幡神社がある。以下は、藤山さんのお便りからの抜粋である。
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 久津八幡宮の夫婦杉2葉を添付します。備忘句は、「乳瘤の枯れて雌杉は先老いぬ」「石段に苛められてる夫婦杉」です。久津八幡宮の宮司は女性で、この二本の杉を台風や雷から守るのが大変で、10数年前の専門家は、「石段を作って、地すべりを止めろというし、最近は、近くの禅昌寺の大杉に比べ葉の勢いが無い」と言われて困っていると言ってました。しかし、公称1200年となっているが、専門家に言わせると「1500年」と言われたといって、誇らしげでした。また、この神社の誇りの一つは、本殿横に飛騨の匠が彫った鶯の彫刻があり、昔はそれが春になると鳴くとの噂があったとかとも言ってました。いずれにしても、緑の山を背景に立つ夫婦杉は一幅の絵であり、雌杉の乳瘤が枯れて衰弱している姿は女性の中高年を感じさせました。また、同行の女性たちが元気な方の雄杉に抱きつき喜喜として大きさを測っている姿は微笑ましい限りでした。

手前が雌杉−衰弱気味である


雄杉


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