三重県松阪市飯高町の「黒龍神社の夫婦杉」 (2007.5.20、Mukaiさん)


 近畿中部の巨木達を追っておられる向井さんに送っていただいた写真から、三重県の巨木をご紹介しよう。前回は「国津神社の大ケヤキ」をご紹介したので、今回は残る2本である。まずは、「黒龍神社の夫婦杉」から始めよう。
 夫婦杉と言われる木には、2本並んだ木、2本の根元が融着した木、単木で2本の大枝が伸びた木、と様々であるが、2本が融着したのか枝分かれなのかの判定は、時として難しい。「黒龍神社の夫婦杉」は2本の分岐までかなり高さがあるので、単木の可能性が高い。91年の環境庁調査では株立ち1本となっているので、単木と判断しているようである。樹高42m、幹周8.85mで、樹齢は300年を越え、市の天然記念物に指定されている。
 Mukaiさんのメールには、「夫婦杉は拝殿の横から斜面を上がったところにありました。9m近い太さの幹はやはり大きく、それが真っ直ぐ40m以上も立ち伸びる姿は、さすがに存在感がありました。」とあるが、その迫力が見事に写真に捕らえられている。黒龍神社にはこの他にも3本の杉の巨木があり、環境庁調査によると、樹高45mで、幹周が各々4.4m、5.55m、6.14mである。
 三重県松坂と奈良県桜井を結ぶ伊勢街道(国道166号線)の県境トンネルから10kmほど三重県側に入ったところに、櫛田川沿いの香肌峡があり、その中央の「森」からは蓮ダムに向かう道が分岐している。その分岐より500mほど松坂よりに黒龍神社がある。なお、近鉄/JR名松線の松坂駅から日に6本の「森」経由のバスが出ている(上木梶行きおよび香肌峡温泉行き)。




木々のリストへ戻る