千葉県天津小湊町の「清澄の大杉」 (1999.1.9 小森さん、田中さん)


 清澄の大杉は、千葉県の最大巨木であり、全国の杉の中で第4位の幹周を誇る。
 樹高40m、目通り幹周り14m、樹齢は1000年といわれ、地元では 「千年杉」と呼ばれる。
 前々から見たいと思っている木であるが、なかなか訪れる機会が無い。 新年に房総半島を「暴走する」という小森さんにお願いして 写真を撮っていただいた。それと、昨年田中さんから 根元付近の素晴らしい写真を頂いていたので、一緒にご紹介することにした。  電車で行くには、JR外房線の安房天津より清澄温泉行きのバスに乗って 清澄寺で降りる。
 清澄寺は、771年に天台宗の寺として開かれたが、今は日蓮宗の寺であり、 日蓮上人が日蓮宗を開いた寺として有名である。日蓮は天津小湊の生まれであるが、 1233年12歳のとき、この寺で得度し、32歳の時に再度訪れて 日蓮宗を開宗した。
 大杉の南側の枝はそぎ落とされたように無くなっているが、これは昭和29年の 台風の際に、隣接していた杉の巨木が倒れてきて、そぎ取られたとのことである。

田中さん撮影


以下は小森さん撮影



**小森さんの「あかべこ日記房総編」より抜粋**

 ..以前の広い境内の半分近い面積を占有し、研修センターなる建物ができるらしい。 更にかなり大きな仮設現場工事事務所が据えられ、周囲には工事車両や自家用の 四駆RVがわんさかと群がっている。清澄寺が汚濁寺になったような雰囲気だ。
 以前は門をくぐると眼前に「清澄の大杉」のすっくと立った姿が見えたのに、 今は工事の足場や事務所が邪魔して奥の方に小さく遠慮がちに立っている風に見える。 「天城の太郎杉」のように立ち姿の美しい大杉なのだが、 周囲にこれほどの雑多な建造物が出来てしまうと色褪せて見える。 側に立って見上げると、大杉のぼやきが聞こえてきた。 「ざわざわと騒々しくてかなわんわい。おまけに儂の根の上に大きな建物を造るから 重くて重くて、ああ、立ってるのが辛い、ううん寝てみたい・・・。」


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