「木々の移ろい」の巨木探勝の中で、岩手県と長崎県はたった一つしか巨木の写真がない。次いで少ないのが山口県の2つである。その山口県の巨木をNornさんから送っていただいた。「平川の大杉」である。 この木は樹高35m、幹周8.5mの見事な杉であるが、5株が融着した物であるので、山口県での杉の巨木としての順位は低い。しかし、国指定の天然記念物であり、Nornさんに送っていただいた写真から、素晴らしい風格を持った木であることが解る。木は比較的低い位置から大枝が分岐しており、日本海側で見られる「裏杉」の特徴を備えている。多くの大枝が切られているのは、平成11年に山口に上陸した台風18号によって折れた跡である。 JR山口線の湯田温泉で降りて、南東に椹野川を渡って1kmほど歩くと山口大学吉田キャンパスである。吉田キャンパスの裏は平清水八幡宮社有地の高倉山に続いている。山口大学の前を右折して次の信号を左折、陸上競技場の横を南東に進んで中国自動車道の下をくぐり、さらに500mほど坂を上る。分岐があるので、道を右手にとり300mほど進んだ右手に平川の大杉がある。 |