京都府園部町の「朝倉神社の大杉」 (2005.9.18)


 大阪大学の山東さんに、素晴らしい巨木の旅に連れていってもらった。朝、大阪の池田市を出発して、京北町への往復の旅である。この間、山東さんが発見された巨木も含めて、10本を下らない見事な巨木に出会った。最初は、園部町にある朝倉神社の大杉である。
 樹高30m、幹周り9mの見事な杉で、京都府の天然記念物である。杉は神社の狭い境内を覆い尽くすように立っている。木の中央部は真っ黒に焦げており、最近、落雷を受けたことがわかる。木の周囲を歩いてみると、あちこちに炭状の木片が落ちていた。これまでにも何度も落雷の被害に遭ったと記されている。その生命力に圧倒される。
 朝倉神社は園部町の千妻村にあるが、1839年に村の人々山方奉行から、この杉を神木として10両2分で買い取ったとの記録があるそうだ。それ以来、村人が大切にしてきた木である。その頃の太さは4.6m(1丈5尺2寸)であったとあるので、この150年間に幹周を4.5m増やしたことになる。
 JR山陰本線の船岡駅で降りて、園部方向に歩く。千妻口のバス停(今バスは走っていない)を越えて、高速道路(京都縦貫自動車道)に入る手前の道を左に折れると、250mほどで朝倉神社である。車で行く場合には京都縦貫自動車道を園部ICで降りて、左折し次の道を東に入ればよい。

神社境内を覆い尽くす杉の巨木


落雷の傷跡が生々しい


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