古希を遙かに超えられたひじりさんであるが、お元気で巨木巡りをし、立派な木があると写真を送って下さる。嬉しいことである。昨年送っていただいたのに、掲載が随分と遅れてしまい、申し訳がない。今回は、長野と群馬の県境にある熊野皇大神社のシナノキである。長い年月を生きてきた貫禄が十分である。以下はひじりさんのメールから抜粋しました。 「碓氷峠をバスで越え 群馬と長野にまたがる熊野神社の科の木 拝見。まだ芽吹き始めたところで ごつごつと 威張って いたようにみえました。根元に小さな祠がありました。樹齢:850年 樹高:13.5m 幹回り:5.8m 楽しい旅でしたよ。神社から 雑木林が遊歩道になっていて 別荘地帯をとうり抜け 軽井沢駅へ。バス・電車を2回乗り換え帰途に。」 **************************************************************** 中山道(18号線)で群馬県から長野県にいたる際に通過する「碓氷峠」は標高960mであり、昔は入山峠と呼ばれた。1971年に開通して以来、ここが交通の要衝となっている。この碓氷峠を通っていた信越本線は、1997年の長野新幹線の開通に伴って、横川−軽井沢間が廃線となり、一部が鉄道文化村として残されている。熊野皇大神社のあるのは、現在の碓氷峠ではなく、3kmほど北側にある「旧碓氷峠」である。標高は1180m程あって現在の碓氷峠より200m以上高い。ここから軽井沢(940m)に下るのは良いハイキングであるが、旧中山道を通って群馬県側の横川(400m)に下るのは容易ではない。 熊野皇大神社は旧碓氷峠の県境をまたぐ形で立っており、鳥居の前には県境を示す築石がある。シナノキは長野県の軽井沢側に立っている。峠の見晴台からは浅間山などが一望でき、昔の旅人の気分が味わえよう。 |