東京都御蔵島の 「御蔵島の大シイ」
  (2002.10.12(瀬川さん)、2006.10.30(葭谷さん))


 これまでは、鳥取県と島根県に各々日本一を分け合うシイの巨木があったが、「巨樹の会」の方々によって1997年に東京都の御蔵島で更に大きな木が見つけられた。この島には、スダジイの巨木が500本もあるそうで、一挙に1位から4位までを独占してしまった。
 その島に、「巨樹の会」のメンバーの人達が再度出かけ、瀬川さんから写真を送っていただきました。以下は瀬川さんのお便りです。
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 東京竹芝桟橋から東海汽船で7時間、伊豆諸島の御蔵島へ巨樹仲間7名で行ってきました。スダジイの巨木が五百本もあるという巨樹島です。島は切り立った岸壁に囲まれているので砂浜できず、港から島唯一の集落までは急坂を上っていきます。集落から「御蔵の大ジイ」へは車で14km、そこから徒歩40分です。97年に「巨樹の会」が発見し、幹周13.8mで日本一と認定した「御蔵の大ジイ」、今回のガイドは会員で第一発見者の日野正幸さん、ツアー隊長格はカメラマンとして発見時に立ち会った高橋弘さんという豪華布陣でした。
 発見から6年、照葉樹林の中にわずかに付いた踏跡を進むといきなり写真の「御蔵の大ジイ」が現れました。スダジイでこんなに板根が発達しているのは珍しいですね。写真のように主幹は朽ちて倒れ、枝にはオオタニワタリが着生しています。写真には写っていませんが、シイの周囲にはバリバリノキが波うつ葉を傘状に広げていました。島はオオミズナギドリという大型の渡り鳥の世界的繁殖地でもあります。森の地中に巣穴を作るため、シイの根元土壌も軟弱になって雨で流され、多くのシイは根上り気味となっていました
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 高校同窓の葭谷さんから、最近の「御蔵島の大シイ」の様子を送ってもらった。最下段に掲げてある。葭谷さんは、日本全国の有人島430の全島制覇を目指して、島旅の記録を「アキラジジの島旅賛歌」というページに載せている。御蔵島もその過程で訪問されたようだ。

日本一の大シイ


日本一の大シイ−反対側


オオミズナギドリの開けた大きな巣穴


葭谷さん撮影の最近の御蔵島の大シイ(2006.10.30)


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