金沢市石川県庁の 「堂形のシイの木」 (1997.5.27)


 金沢の中心地、石川県庁の正面玄関を挟んで2本の大きなシイの木が立っている。 形は、剪定をしたようにきれいな堂形をしているので「堂形のシイの木」として 天然記念物になっている。加賀騒動(*)で有名な大槻伝蔵の屋敷に植えられていた 2本のシイの木を移植したものと伝えられる。
 樹高11.2m、目通り幹周り7.8mのものと、 樹高10.4m、目通り幹周り5.2mの2株である。
 周囲がすっかりコンクリートで覆われているせいか、やや元気がなくなったという 話である。5月は花の季節であるが、例の強烈なにおいがほとんどしなかった。
 (*)加賀前田家の御家騒動。大槻朝元(伝蔵)の破格登用を喜ばぬ家老前田直躬らが、 1745年(延享2)藩主吉徳の死後、朝元と吉徳の側室真如院(お貞)らが真如院の子を 嗣君として主家の横領を企てたと訴え、朝元は配所で自殺、真如院は密殺され、 朝元の関係者すべて断罪された事件。実録小説・浄瑠璃・講談などで有名。




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