福島県いわき市の「沢尻の大ヒノキ」 (2000.11.5)


 郡山から出るJR磐越東線は田舎の平野や峡谷をゆったりと走っていく。 この沿線には巨木が多い。また、この季節には夏井川渓谷の紅葉が美しく、 列車が徐行して案内してくれる。三春駒で有名な三春もこの沿線である。 「夏井」の駅で降りて、上沢尻までタクシーに乗った。往復約3000円である。
 ここに、全国で最大のサワラの木がある。「沢尻の大ヒノキ」と呼ばれるが 実はサワラである。実際に葉の裏を見てみたが、白い気孔線は YでなくXの形をしており、間違いなくサワラであった。 樹高29m(名標板によれば34.3m)、幹周10.0mで、樹齢は800-1000年と推定され、 国の天然記念物になっている。
 畑地の真ん中に立つ独立木で見事である。畑地の養分を十分に吸っているのか 樹勢はすこぶる旺盛である。数年前までは大きな藤がからみついていたと言うが、 自然に枯れたそうである。写真で見るようにサワラの幹には、ツルマサキ、キズタ、 枯れた藤の枝などが大きく絡みついている。




木々のリストへ戻る